英語教育強化地域拠点事業

[文部科学省]

事業の趣旨

初等中等教育段階からグローバル化に対応した教育環境づくりを進めるため、小学校における英語教育の拡充強化、中・高等学校における英語教育の高度化など、小・中・高等学校を通じた英語教育全体の抜本的充実を図る。
2020年(平成32年)の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、新たな英語教育が本格展開できるように、本計画に基づき体制整備等を含め2014年度から逐次改革を推進する。(文部科学省HPより抜粋)

研究開発課題

「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」に基づき、自国の文化の理解・発信能力の育成とグローバル化社会に対応できるコミュニケーション能力を備えた人材(児童生徒)育成のための英語教育の構築を図る。

研究概要

グローバル化する社会の中で、将来世界の人とともに生きる力を育成することを目標とする。
他国の人々とコミュニケーションが円滑に図れる人となるための英語教育の構築を図るために、小中高の一貫性のある英語教育を系統的に実施する。一貫した学習到達目標・カリキュラムづくりを縦軸とし、つけたい力の系統性・評価方法・指導内容・指導方法を横軸として効果的な方策を探り実践する。その際に、本校がすでに取り組んできている日本の伝統文化や京都ならではの年中行事、地域や学校独自の行事についての教育との連携を図る。そのことに加え、他教科とも連携した単元を織り込むことによる、独自教材等も開発していく。小学校においても文字を扱うこととし、中学・高校においては、言語活動の高度化を図るための指導内容・指導方法についての研究を行う。

取組概要

(平成26・27年度)
小学校第1~4学年は小学校外国語活動型として第4年次には、小学校第1・2学年は1コマ、小学校第3・4学年は2コマの授業時間を設定する。小学校第5・6学年は教科型として、モジュール(15分×3回)を含む2~3コマの授業を行い、第4年次には3コマの授業時間を設定する。中学では、高校での高度化した言語活動につなげるために、まとまった文を読んで、自分の意見を書くことができるようにする。高校では、論理的に書くための効果的な音読指導を入れ、中学より発展したスピーチ、プレゼンテーション、ディベート、討論などを行い、質疑応答やまとまったコメントが述べられる力を育成する。

(平成28年度)
小・中・高等学校をつなぐカリキュラムや「CAN-DOリスト」の形での一貫した学習到達目標や指導計画に基づき、小中高の系統だった英語教育を構築する。評価について研究を進めることにより、児童生徒が英語学習への興味関心・学習への動機付けや学習の仕方を振り返り、学習の見通しや計画を立てるのに役立てていく。国語科や他教科での学習内容・指導方法等を知り、カリキュラム・単元づくりに活かしていくことで、児童生徒の自己表現力・発信力を育成する。効果的な教材開発の継続とICT機器を活用して、教材や授業づくりについて研究を行い、生徒のコミュニケーション能力向上に役立てる。研究発表会や公開授業や授業研究会をもち、研究の成果等を伝えていくようにする。

(平成29年度)
次期学習指導要領を踏まえ、グローバル化社会に対応できるコミュニケーション能力を備えた人材育成のため、小中高一貫した学習到達目標、系統だった指導内容・指導方法・評価の在り方等について検証とまとめを行う。

一貫した学習到達目標・カリキュラムを縦軸とし、つけたい力の系統性・指導内容・評価方法を横軸として効果的な方策を探り実践する。特に「英語を用いて何ができるか」を意識し、5つの領域を考えて作成した学習到達目標等の検証とまとめを行う。また本校で実施している日本の伝統文化や行事、国語科や他教科と連携した単元を折り込むことによる独自教材等も開発していく。特に小学校高学年においては、短時間学習や国語教育との連携を図り、学習内容の定着と系統的な指導内容・指導方法の確立を目指す。小中、中高の接続はもちろんのこと、中学・高等学校においては言語活動の高度化を図るための指導内容・指導方法について研究を行う。また本年度も取組成果を全国の拠点校はじめ、私立・公立学校に還元できるようにする。

取組期間

平成26年度・平成27年度・平成28年度・平成29年度

取組成果

(平成26年度)
児童生徒の意識調査によると、小学校では自己表現を含んだタスクや発表を通じて、自分の成功体験を積み重ねることによって、英語を使う喜びや楽しさを感じ、学習動機を高めることができた。
中学校では基礎・基本の定着を図る活動や発信型タスク(スピーチ、プレゼンテーション、ミニ・ディスカッションなど)を多く取り入れたことで、コミュニケーションへの関心が高まり、英語で簡単なやりとりができるようになるなど、英語での発信力に向上が見られた。
高等学校では、今年度挑戦したスピーチやプレゼンテーションでも英語で自分の思い、考え、意見を伝えることの楽しさを実感し、積極的に話す姿勢が身についてきた。また、意欲的に英語学習に取り組み、学習時間も全体的に増加した。
校内にEnglish Corner を設置し、絵本の紹介をしたり、小中高の児童生徒が昼休み等を利用して絵本に触れたりするなど、英語環境への整備に取り組んだ。小学校では英語の掲示物を増やし、学級担任が簡単な英語の指示を常日頃から使おうと努め、児童が英語に自然に触れる環境づくりをした。
平成26年11月に研究発表会をもち、拠点校としての取り組みを外部に発信した。小中高の授業公開と4月から取り組んできた言語活動や児童生徒のコミュニケーション力を伸ばす工夫や効果について報告した。

(平成27年度)
小・中・高をつなぐ一貫した学習到達目標・カリキュラムを作成したことで、児童生徒が授業の中で英語を使って、コミュニケーションを図ろうとする態度と表現能力に向上が見られた。
小学校では、タスク活動を行うことで、自分の思いや考えを伝えようとする積極的な姿勢が多く見られるようになった。また、聞いた内容について、簡単なあいづちやコメントをすることができてきている。制作物にも工夫を凝らして聴衆を惹き付けようとする意識が見られるようになった。
中学校では、スピーチ、プレゼンテーション、ディスカッション、ミニ・ディベートを行うことで、コミュニケーションへの積極的な姿勢の育成と英語での発信力に向上がみられた。また、聞いた内容について、あいづちや簡単なコメント・質問を即興で述べることができる力がついてきている。
高等学校では、スピーチ・プレゼンテーションを行うことにより、即興で話そうとする姿勢が見られるようになった。他者を意識し、相手の立場を尊重して、相手側に理解できるように工夫して話そうとする姿勢が身についてきた。また、ディスカッションやディベートにより、英語力だけでなく、情報を整理し、いろいろな角度から客観的に分析する力がついてきた。
平成27年11月21日には研究発表会をもち、小中高の授業公開と児童生徒のコミュニケーション能力を伸ばす発信型言語活動をはじめ本校英語教育の取組について外部に発信した。

(平成28年度)
小中高が共通の目標にむけて英語教育を実施することにより、児童生徒の発進力や即興力が昨年度よりさらに向上した。
小学校では、コミュニケーション活動の中で自分の思いや考えなどを伝えたり、スピーチやミニ・プレゼンテーションを行うなど自己表現力がついてきている。中学生のプレゼンテーションを見て、小学5年生が4年生に日本の文化をプレゼンテーションで伝えることもできた。
中学校では、発信型言語活動を充実させ、調べたことについて自分の意見や考えも交えて発表したり、聞き手として即興で応答する力もついてきた。特に実用英語検定では中学3年生の約半数が2級以上を取得し準1級の合格者も誕生した。
高校では、高度化した言語活動を重点として、自分の意見や考えをディスカッションやディベートで発信すること等力をつけてきている。実用英語検定の合格者も準1級・2級の合格者数が増加した。
また、2月の英語教育実践報告会では、全国各地から約200名の公立・私立の多くの先生方に、公開授業と本校の取組について紹介をしその成果を還元できるようにした。特に中学高等学校の生徒が本当に楽しそうに英語を話している姿に驚きと感激をしたという参観者からのメッセージを多くいただき大成功で終えることができた。

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